日本人の子供が数名巻き込まれ、友達を亡くすと言う悲惨な経験は、とてもかわいそうに思う。
さて、私が日系ニュースでこの話を聞いた時、「シアムリアップ」(ニュースによってはシエムリアプ)と言う地名がすぐ耳に入ってきた。
実は今読んでいる本が、1970年代のカンボジアの内戦をフリーのカメラマンの目で捉えた「地雷を踏んだらサヨウナラ」と言うもので、30年前のシアムリアップの様子が描かれている。

今はすっかり平和な観光地になっているアンコールワットになかなか近付く事が出来ない戦場の激しい様子や、戦争そのものの悲惨さ、しかしそこにはカンボジアののどかな田舎の雰囲気が漂い、日常と非日常が作者、一ノ瀬泰造氏から両親や友人に宛てた手紙と作者自身が撮った写真を通じて記されている。
ニュースで見た現在のシアムリアップはやはり田舎の雰囲気がしていたが、外国人学校が出来て日本人の子息が通う、基本的には平和な町になっていた。
銃撃戦まであった人質事件のニュースだったが、戦争の後の平和を感じる事が出来た。
しかし勿論世界から戦争が無くなった訳ではなく、無くなる見込みもないように思えるのは、とても残念な事だ。